
母の日の贈り物と言えば、カーネーションというのが定番ですね。
カーネーションという花は母の日にしか聞かない単語になっているほどですが、母の日にカーネーションを贈るのはなぜでしょうか?
本記事では母の日にカーネーションを贈る理由とその由来について紹介したいと思います。
母の日にカーネーションを贈る由来
母の日にカーネーションを贈る理由は、母の日の誕生にも由来します。
母の日の由来や起源は諸説ありますが、定説になっているのは20世紀初頭のアメリカと言われています。
その他の説については別の記事で紹介していますので、気になる方はご覧ください。
母の日は、20世紀初頭のアメリカで、一人の女性教師が母親への想いを表したことによるものと言われています。
女性教師の名前はアンナ・ジャービスといいます。
アンナ・ジャービスはアメリカのペンシルバニアで長年教師として働いていて、母親を心から尊敬している女性でした。
一方で自分の教え子達が母親に対して敬意のない言動を繰り返すことに問題意識を持っていました。
そんな中、アンナ・ジャービスの最愛のお母さんが亡くなってしまいます。
アンナ・ジャービスは悲しみを抱くとともに、教会で教室を開いていた母親が常々話していた「母親の無償の愛への感謝」について考えさせられました。
「母親が人生を通して無償の愛を奉げていることを、祝う日を見出してくれる事を期待します。」
母親が話していた言葉を、自分が実現しようとアンナ・ジャービスは決意するのです。
それからアンナ・ジャービスは「母親に感謝の気持ちを表す日」を根付かせるため活動を開始します。
アンナ・ジャービスは、母親の2回目の命日に、近くの教会で母親に感謝するイベントを開催し、参加者はみな母への感謝の意味を込めて、赤と白のカーネーションを胸につけました。
カーネーションはアンナ・ジャービスの母親の好きだった花でした。
母の日のイベントはアメリカ全土に広がっていき、合わせてカーネーションを胸につけるスタイルも広まり、カーネーションは母の日を象徴するシンボルのようになりました。
最終的に1914年にアメリカのウィルソン大統領が5月の第2日曜日を「母の日」として正式に国民の祝日に制定しました。
合わせてカーネーションを贈るという風習も根付いていきました。
その後、日本にも母の日の文化がアメリカから伝わり、カーネーションを贈るスタイルもそのまま伝わりました。
以上が、母の日にカーネーションを贈る理由です。
カーネーションには母親を思った一人の女性教師の思いが詰まっているのですね。
最近はカーネーションを母の日に贈るという方も減ってきているようですが、このような素敵な背景がありますので、母親への感謝をもう一度考えるという意味でカーネーションを贈ってみても良いかもしれませんね。